出生前診断 反対派・問題点

出生前診断には反対派も

現段階ではっきりしていることは、この検査には法的に決められているものはなく、こうあるのが望ましい、といったガイドラインのようなものだけです。

 

日本政府は、1999年に、出生前診断に対する見解を発表しています。この検査が、一部の障がいのある胎児の命を否定してしまう恐れがあること、医師がこの検査を妊婦に説明したり、勧めることを積極的にしてはならないこと、この検査を告知するような情報を作成し配布しないことなどです。日本ダウン症協会もまた、この指針に即した見解を示してきました。

 

出生前診断のように、人の命の生き死に関わるようなことの判断ですから、反対ではないが、積極的でないのは当たり前です。

 

しかし、かといって、この検査で、障害があると分かり、産むか否かを迷うのも当然のことです。それだって、生まれてきた子供の幸せを考えてのことで、人の生き死にに関わる事と言っても過言ではないのですから。

 

新型の出生前診断について、9月2日付の朝日新聞に日本産婦人科学会の見解が

研究以外の一般的な検査として安易に実施するのは厳に慎むべき、また、国内のカウンセリング態勢が不十分であること、商業ベースで行うことには否定的というものです。

 

このところ毎日のよう、関係各所からの見解が述べられていて、大変な混乱ぶりです。ほんのわずかなお母さんの採血で99%、ダウン症であるかが分かってしまう検査ですから当然ですね。

 

一方で中国のように、すでにこの新型出生前診断を23万件実施したという報告もあります。商業ベースにのっているようです。早いというかなんと言うか・・・

 

しかし、よく考えてみると、反対派にせよ賛成派にせよ、中間派にせよ、こうして沢山の議論が巻き起こることこそ大切です。

 

日本人はよくイエス、ノーがはっきりできないと言われますが、今回はそれでいいというか、それがいいのではないかと思います。

 

上記にもあるように、しっかりしたカウンセリング態勢の確立や、ダウン症などの障がいを持つ人々へのさらなる支援体制を法的にも支えていくことが急がれると思います。

 

 

出生前診断の問題点

とくに新型出生前診断のように、お母さんのわずかな血液だけで、99%ダウン症が分かってしまうのならばなおのこと増加してしまう恐れがあります。これならば、産婦人科だけでなくどんな病院でもできてしまう怖さもあり、増加に拍車をかけてしまう恐れもありますね。

 

しかし、もし自分がこれから子供を出産する身だったら、また、高齢などのリスクがあったら、やはりこの検査を受けてみようと思うはずです。ただ、従来の出生前診断では、母体血清マーカーが主流で、これも採血のみの簡単で安全な方法です。

 

最低ラインとしている300分の1以下ならば任意で羊水検査を受け、染色体異常の有無を出します。これでほぼ分かるようです。

 

しかし、最低ラインを上回った場合には羊水検査はしません。

ですから、何分の一と出ようが、確率はあるわけです。今回の新型では、99%ですから、イエスかノーとはっきり出るのです。この違いがまさに問題です。

 

従来のものならば、出産に当たって誰しもが抱く、「もし生まれてきた子が・・・」という不安を乗り越え覚悟をして出産に臨むわけです。

 

でも、99%と出ていたとしても覚悟できるでしょうか。そんな大きな問題を私たちは突きつけられている。そう思うと、そんな簡単に、この新型出生前診断なるものを導入することなんかできないですよね。

 

出生前診断は本来、お母さんが安心して出産できるようにするための検査です。

 

そしてこの検査の進歩により、昔ならば救えなかった赤ちゃんの命を救い、お母さんもより安全に出産できるようになりました。この本来の意味が失われることがあってはなりませんね。

 

ですから、この新型出生前診断の導入に当たって、十分な議論がなされることを望みます。

 

上回った場合には羊水検査はしません。

スポンサード リンク